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畑を借りてみたいと思ったとき、「どこまで自給できるのだろう?」と気になる方は多いのではないでしょうか。
野菜を育てる楽しさは想像できても、実際の収穫量や生活への影響は、なかなかイメージしづらいものです。すべてを自分で育てるのは難しそうだけれど、少しでも食卓を支えられたら嬉しい。そんな気持ちで畑に興味を持つ方も少なくありません。
この記事では、畑の広さや季節、育てる野菜によって、どの程度の自給が可能なのかを整理しながら、無理のない「現実的な自給」の考え方をお伝えします。
畑を借りたら「自給できる」とはどういう状態?

畑を借りると聞くと、「野菜をほとんど買わなくても暮らせるのでは」と想像する方も多いかもしれません。自然に囲まれた生活や、食費を抑えられる期待があると、自給自足という言葉が少し大きく感じられることもあります。
ですが、実際の畑暮らしで使われる「自給」は、必ずしもすべてを自分で育てることを意味しません。畑を借りて感じる自給の多くは、生活の一部を畑が支えてくれる状態です。
完全自給とは、日常的に食べる野菜をほぼ畑でまかなう状態を指します。理想的ではありますが、広い畑や十分な作業時間、ある程度の栽培経験が必要になります。初心者が最初から目指すには、少し現実的ではない場合もあります。
一方、部分自給は、よく使う野菜や育てやすい野菜を畑で育て、足りない分は購入する考え方です。たとえば、夏野菜や葉物野菜は畑でまかない、根菜や季節外の野菜は買うといった形です。
レンタル畑を利用する多くの人が実感するのは、この部分自給です。
野菜売り場に行く回数が減ったり、「今日は畑の野菜で一品作ろう」と考えるようになったりすると、自然と自給している感覚が生まれます。
すべてを育てなくても、畑の野菜が日常に溶け込むだけで、暮らしは少し豊かになります。畑を借りたときの自給とは、無理なく続けながら、生活の中に自然を取り入れる状態だと言えるでしょう。
畑の広さで変わる収穫量の目安

畑を借りるときに気になるのが、「この広さでどれくらい収穫できるのか」という点です。
自給の度合いは育て方にも左右されますが、畑の広さによってできることの範囲が変わるのは確かです。ここでは、一般的な区画サイズごとに収穫量の目安を見ていきましょう。
10㎡前後の畑は、レンタル畑の中でもコンパクトなサイズです。
ウネを2〜3本立てると、葉物野菜やミニトマト、ピーマンなどを少量ずつ育てられます。
収穫量は多くありませんが、「今日はサラダ用の葉物がある」「ナスを1本使える」といった形で、食卓を部分的に支えてくれます。
毎日の自給というより、ときどき買わずに済む感覚を味わえる広さです。初心者でも管理しやすく、無理なく続けやすい点が特徴です。
20〜30㎡になると、収穫の幅がぐっと広がります。
葉物と実もの野菜をバランスよく育てられ、夏場はナスやトマト、キュウリなどが継続的に収穫できるようになります。
この広さでは、「この季節は野菜をほとんど買っていない」と感じることもあります。
完全な自給ではなくても、特定の時期に自給に近づく実感を得やすいサイズです。
40㎡以上になると、作付けに余裕が生まれます。
同じ野菜を複数育てたり、保存を意識した野菜を取り入れたりすることも可能です。
収穫は一時的ではなく、継続的に食べられる量が見えてきます。ただし、その分作業量も増えるため、育てる野菜を絞るなどの工夫が欠かせません。
広ければ自給に近づきますが、無理なく管理できるかどうかが大切な判断ポイントになります。
どんな野菜を育てると自給につながりやすい?

畑を借りて自給を意識するなら、「たくさん採れるか」よりもどれだけ生活に登場するかが大切です。限られた区画では、野菜選びがそのまま満足度につながります。
自給につながりやすいのは、一度植えると繰り返し収穫できる野菜です。
ナス、ピーマン、ミニトマト、キュウリなどは、旬の時期になると数日おきに収穫でき、食卓への登場回数が一気に増えます。
実際に育てていると、冷蔵庫を開けたときに「今日は畑のナスがあるな」と自然に献立が決まり、スーパーで野菜売り場を素通りする日が増えていきます。こうした小さな積み重ねが、自給している実感につながります。
自給を続けるには、育てやすさも重要です。
成長が早く、環境の変化に強い葉物野菜は、初心者でも収穫までたどり着きやすい存在です。
小松菜やチンゲン菜、ラディッシュなどは、短期間で収穫できるため、「ちゃんと育てられた」という成功体験を得やすく、次の栽培にも前向きになれます。
一方で、育成期間が長く、場所を取る野菜は、レンタル畑では負担になりがちです。
手間のわりに収穫量が少ないと、自給という点では物足りなさを感じることもあります。
自給を目的にするなら、「よく食べる」「買う頻度が高い」野菜を優先すること。
それだけで、畑が生活を支えてくれる感覚はぐっと強まります。
季節ごとにどれくらい収穫できる?

畑を借りたあとの収穫量は、畑の広さや育て方だけでなく、季節によっても大きく変わります。
一年を通して同じように採れるわけではないからこそ、季節ごとの特徴を知っておくと、自給への期待と現実のバランスがとりやすくなります。
春は、畑づくりを始める準備の季節です。
気温が安定しはじめると、葉物野菜や早生の野菜が少しずつ育ち、間引き菜を含めて食卓に並ぶようになります。
この時期の収穫は量よりも、「畑の野菜を初めて食べる」感覚が印象に残ります。
一品添えられるだけでも、自分で育てたものを食べている実感が生まれ、自給生活のスタートを感じやすい時期です。
夏は、収穫量が一気に増える季節です。
ナスやトマト、キュウリなどの夏野菜が次々と実をつけ、畑に行くたびに収穫できる状態になります。
この時期は、野菜を「買い足す」よりも、「使い切る工夫」が必要になることもあります。
食卓の中心が自然と畑の野菜になり、「今はかなり自給できている」と感じやすいのが夏の特徴です。
秋から冬にかけては、収穫量は少しずつ落ち着いてきます。
根菜や耐寒性のある葉物が中心になり、夏のような勢いはなくなります。
この時期は、すべてを畑でまかなうよりも、買った野菜を畑の収穫で補うという考え方が現実的です。
一年を通して見ると、「夏に支え、冬は無理をしない」というリズムが、自給を長く続けるコツになります。
畑を借りても自給できないケースとは?

畑を借りれば、自然と自給できるようになる。
そう思われがちですが、実際には「思ったほど収穫につながらなかった」と感じるケースもあります。ここでは、よくあるつまずきポイントを整理しておきましょう。
自給につながりにくい原因として多いのが、作付けをその場の思いつきで決めてしまうことです。
空いたスペースに気になった野菜を植えていくと、収穫時期が重なったり、逆に何も採れない時期が生まれたりします。
計画がないまま進めると、「育ててはいるけれど、生活にはあまり影響しない」という状態になりがちです。
簡単でもよいので、季節ごとに育てる野菜を決めておくと、収穫が自給に結びつきやすくなります。
畑との距離や生活リズムの影響で、通う頻度が少なくなることもあります。
水やりや収穫のタイミングを逃すと、野菜は一気に傷んでしまいます。
とくに収穫期は、数日違うだけで状態が変わります。
「行けたときにまとめて作業する」よりも、「短時間でも定期的に様子を見る」ほうが、結果的に収穫量は安定します。
広い区画を借りすぎたり、手間のかかる野菜を増やしすぎたりすると、作業が負担になります。
そうなると、畑に行くこと自体が億劫になり、収穫量も落ちやすくなります。
自給は、頑張りすぎると続きません。
「手をかけられる範囲」に収めることが、結果として自給につながる大切なポイントです。
自給を無理なく続けるための考え方

畑を借りて自給を目指すと、「もっと育てたほうがいいのでは」「まだ足りないかもしれない」と感じることがあります。
ですが、自給は量を増やすことよりも、続けられる形をつくることが何より大切です。
自給という言葉から、すべてを畑でまかなわなければいけないと考えてしまいがちです。
しかし、現実にはその発想が負担になることも少なくありません。
畑で育てるのは、よく使う野菜や収穫量の安定しやすいものだけで十分です。
それ以外は買う、と割り切ることで、畑との付き合い方はぐっと楽になります。
無理なく続けるためには、「育てる野菜」と「買う野菜」をあらかじめ分けて考えるのがおすすめです。
いつも使う定番野菜を畑でまかない、手間のかかるものや使用頻度の低い野菜は購入する。このバランスが、生活にちょうどよくはまります。
買い物のたびに「これは畑で足りているな」と感じられるようになると、自給は自然と習慣になっていきます。
収穫量や自給率を数字で考えると、どうしても足りない部分が目についてしまいます。
それよりも、「畑の野菜で一品増えた」「野菜を買う回数が減った」といった体感を大切にしてみましょう。
畑が日常の一部になり、生活を静かに支えてくれる感覚。
それこそが、畑を借りて自給する一番の価値と言えます。
まとめ

畑を借りたからといって、すぐにすべてを自給できるわけではありません。ですが、部分的にでも自分で育てた野菜が食卓に並ぶようになると、暮らしの感覚は大きく変わります。畑の広さや季節、育てる野菜によって収穫量は変わりますが、無理のない範囲で続けることで、自給の手応えは少しずつ積み重なっていきます。
大切なのは、「どこまで自給するか」を自分の生活に合わせて決めることです。全部を育てようとせず、よく使う野菜だけを畑に任せる。それだけでも、野菜を買う回数が減り、自然に触れる時間が増え、日々の食事が少し豊かになります。
畑は、数字で測る成果よりも、体感としての満足を与えてくれる存在です。ぜひ、自分に合ったペースで、畑のある暮らしを楽しみながら、自給への一歩を踏み出してみましょう。
畑をかりる! 